2011年06月01日

6月の全校朝礼

平成23年6月1日
6月の全校朝礼

宣真高等学校
校長 河村繁

 去る5月26日〜27日に、新入生の人たちと高野山の宿坊に一泊して参拝して来ました。私達を見守ってくださっているお大師様に宣真高校の入学の報告に行ってまいりました。高野山では生憎の雨で、健康を心配しましたが、無事帰ってくることができました。

 新入生のみなさんは、「身だしなみ」もきっちりでき、誰一人集合時間に遅れることなく、整然とした集団行動がとれました。私は毎年、新入生のみなさんと参拝に行っておりますが、今年は例年以上に礼儀正しく参拝ができ大変喜んでおります。宣真高校の校長であることに、とても誇りに思いました。

 泊めていただいた宿坊の方や、街のみなさんから、皆さんの礼儀正しさにおほめの言葉をいただきました。高野山の街のみなさんは、毎年宣真高校生がいつ参拝に来てくれるのかと首を長くして待っておられます。宣真高校の参拝が高野山のみなさんの大きな話題になっているのです。

 びっくりしたことがあります。宿坊やお土産屋さんなどに宣真高校の卒業生の関係者がたくさんいらっしゃることです。宣真高校関係者だけでなく、高野山の街のみなさんは宣真高校のファンだとおっしゃいます。宣真高校と高野山とは深いつながりがあるのです。高野山のある和歌山と宣真高校のある池田市とは遠い距離ですが、心はとても密接につながっていることが分かりました。

 来年の新入生から土曜日授業の実施を伴う週6日制にいたします。在校生のみなさんは、一部のコース以外は週5日制のままです。来年の新入生から土曜日授業をすることで、平日の7時間授業を6時間授業にすることができます。7時間授業の場合、終礼の終了が午後4時10分頃になり、放課後の学習活動や部活動が制限されてきました。今後は、放課後の学習活動や部活動を活性化して行きたいと思います。

 東日本大震災による福島の原子力発電所の放射能汚染は全世界に衝撃を与えました。今まで安全といわれてきた原子力発電所が、必ずしも安全でないことが分かりました。今各国で原子力発電所の存続について議論されています。ドイツでは10年後には原子力発電をなくすと発表されました。原子力発電の危険性は、福島の発電所のように地震や津波による破壊だけでなく、使用済みの燃料が長期にわたって放射能を出すということです。その処理方法がまだ解決できていません。その危険性も指摘されています。

 日本全国での原子力発電の割合は26%です。しかし関西では比率が高く48%です。福島の原子力発電の事故で、地震の可能性があると言われている静岡の浜岡原子力発電所の自主的停止を政府が要請しました。原子力発電所は、発電を停止して定期的検査をしなくてはなりません。定期検査で停止している原子力発電所の再稼動の許可が得られなくなっております。そのために、この夏の電力不足が叫ばれ、無駄な電気を使わない運動が起きています。JRでは駅のホームでの消灯、ないしは一部消灯が検討されています。JR九州ではすでにこの6月から実施されています。

 本校でも、生徒のみなさんに以下のお願いをしたいと思います。これから暑くなります。@過度に低いクーラーの温度設定をしないでください。Aこまめに電気を消してください。できるだけ窓際の消灯をお願いします。B他の教室に移動する時は、クーラーや電灯は必ず消してください。Cさらに電気を必要としている、水道やガスの節約に努めてください。Dこれは学校だけでなく、皆さんの家庭でも実行してください。みなさんの電気を始めとするエネルギーの節約をお願いいたします。これは宣真高校のためにお願いしているのではなく、この社会で生活しているみなさんのためにお願いをしているのです。協力をお願いします。
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2011年05月02日

5月の朝礼

平成23年5月2日
校長 河村 繁

今日は「被災者のために戦う」「被災者を思う気持ちを忘れないでください」「決して一人ぼっちではない」の三点について話をします。

(1)被災者のために戦う
 東京で開催予定であったフィギュアスケート世界選手権が、東日本大震災のために先週モスクワで開催されました。ショートプログラム2位の安藤美姫選手は、前評判の高かったバンクーバー冬季五輪の金メダリストの韓国のキム・ヨナ選手を逆転して優勝しました。その美しい演技にとても感動しました。安藤美姫選手は、「被災者のことを思うと、自分は普通の生活を続けていて良いのかと悩んでいたとき、背中を押してくれたのは、被災者からの『安藤選手の笑顔』 を見たいとのメッセージであった」と話していました。また、安藤美姫選手は、「さらに『自分のためではなく被災者のために戦う』との強い気持ちでリンクに立てた。それが今までの自分とは違った」と話していました。スポーツの世界だけでなく、どの世界でも「誰かのために戦う人は強い」ということ、みなさんに伝えたいと思います。安藤美姫選手は、私達に「自分のためではなく相手のために戦うことが、自分を強くする」ということを示してくれました。生徒のみなさんも、自分のことだけでなく、相手の気持ちになって行動をしてください。

(2)被災者を思う気持ちを忘れないでください
 東日本大震災で、同じ国民として、困っている人を支えなくてはとの気持でこのゴールデンウィークに多くの人が手弁当でボランティアに向かいました。とても嬉しいニュースが一杯飛び込んできました。他人に無関心の時代といわれていますが、そんなことはありません、多くの人に支え合いの心がありました。震災で『共感の心』がキーワードになっております。相手の痛みが分かる心、相手と共に喜び、悲しむ心がとても大切です。もちろん、宣真高校の建学の精神、お大師様の慈悲の精神を学んでいるみなさんには『共感の心』がいろいろなところで見えております。生徒会が中心になって実施しました東日本大震災の義捐金の募集、日ごろの校内での「おはようございます」「こんにちは」「さようなら」の挨拶も、相手を思いやる『共感の心』があるからできることなのです。相手を思いやる心優しい生徒の宣真高校であって欲しいと思います。そして今苦しんでいる被災者のことを思う気持ちを忘れないでください。

(3)決して一人ぼっちではない
 新入生のみなさん、入学以来一ヶ月になろうとしておりますが、宣真高校に慣れましたか。毎朝、生活指導部の先生が中心になって、正門にたってみなさんをお迎えしております。4月当初は緊張気味で顔がこわばっていた新入生のみなさんが、最近は日々元気になり明るく登校してくる姿を見て大変喜んでいます。
 朝、正門に立って挨拶をしていると、みなさんの様子がよく分かります。いつも同じ時間に登校していた人が、その時間に来ていないと心配になります。思わず、担任の先生に「いつもの時間に登校して来ないが、どうしたのでしょうか」と聞いてしまいます。担任の先生に毎日、元気に来ていますよ、と教えていただき安心します。
 私達は、生徒のみなさんひとり一人を大切にしたいと思います。休んでいる生徒のみなさんがいると私たちは心配になります。挨拶の声が小さいと「苦しんでいるのかなぁー」、沈んだ雰囲気で登校してきた生徒のみなさんには「家や友達関係で何か悩みがあるのかなぁー」と気になります。
 みなさんは、将来の不安、友だちとの不安など心配なことが一杯あると思います。1人で悩まずに、担任の先生、教科の先生、保健室の先生、カウンセリングの先生、部活動の顧問の先生などに相談をしてください。必ず解決できます。在校生の先輩も、そして卒業生も、みんな悩みを先生に相談して解決してきました。決して1人で悩むことはないのですよ。みんな宣真の仲間なのだから。決して一人ぼっちではないのです。

 最後になりましたが、先日、地域の方が「元気に挨拶をしてくれる宣真の生徒さんが地域に爽やかさと明るさを与えてくれ、好感が持てる」と話してくださいました。みなさんひとり一人の行動が地域の方から注目されています。この、とても嬉しい言葉に私は宣真をさらに誇りに思いました。

 5月の連休も終われば本格的な授業が始まります。これからは授業も深まり、行事も多くなります。相手を思いやる美しい心で学校生活を送りましょう。
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2011年04月12日

入学式式辞

第66期生入学式 式辞

 昨日からの心配していた雨も、みなさんの入学を祝福するかのように上がり、良い天気となりました。又本校の発展を創立以来見守り続けてきた桜も満開となりました。ここに 297名の新入生を迎えて本校第66期生の入学式を挙行できますことは、新入生や保護者のみなさまの慶びだけでなく、私達宣真高校の教職員にとりましても大きな慶びでもあります。心からお慶び申し上げます。

 さて、新入生のみなさん、あらためて入学おめでとうございます。
本校は、「日本の文化の母」と讃えられる弘法大師の平和社会建設の精神に基づき、仏教による宗教的情操を培い、人格の完成を目指し、社会に役立つ女性を育成するために大正9年に地域の方々の寄附で宣真高等女学校として現在の地に創建されました。昨年90周年を迎え、新たに百周年に向けてスターといたしました。本校は創立以来、「相手を思いやる精神」を、建学の精神の大きな柱として、約3万名の卒業生を社会に送り出してまいりました。

 このように伝統ある本校へ皆さんは今日めでたく入学されました。これは皆さん一人一人の努力の賜物でありますが、それと共に、これまでみなさんを慈しみ育ててこられたご家族をはじめ、小中学の先生方等、みなさんに関わりのある全ての方々の力添えと愛情のお蔭であります。このことをしっかりと心に刻み、「感謝の心」をもって高校生活をスタートしてください。

 本校は「深い信仰心に基づく円満な人格を備え、実用的な能力と豊かな教養を身につけた、明るく、健康で、心の優しい女性を育成し社会に貢献する」を建学の精神としております。その建学の精神を受けて校門を入ったところの石碑に「誠実」「勤勉」「温順」「奉仕」の校訓を定めています。この校訓を踏まえて次の4点をみなさんにささげます
@ 学習活動と部活動を両立させよう。
A 自分自身のよさを高めよう。自分の考えを持とう
B 他者を尊重する心を持とう
C 世界に目を向けよう
本校では、この4点が身につくように教育をしております。
この3月には本校の卒業式がありました。本校での3年間を胸にして、これから入学するみなさんと、在校生に卒業生の気持ちを託していきました。卒業生は「宣真高校の3年間で良かった」「女子高校がこんなに楽しいものとは知らなかった」と、感謝の涙を流して巣立って行きました。

 私は、卒業生に以下の言葉を贈りました。その言葉を新入生のみなさんにも送ります。これからの宣真高校での生活の支えにして欲しいと思います。
長野県の諏訪中央病院の鎌田名誉院長の言葉です。「1%だけでよいのです。99%は自分のために。残りの1%を人のために汗を流してください。人のための汗は、何かの形で必ず自分のところに戻ってきます。1%を他人のことに気遣える人は、100%自分のためだけに生きている人より充実した人生を送ることができます。又自分にこだわりすぎず、肩の力を抜こう。余分なものをあきらめる覚悟と、1%を人のために使う気持ち持とう。そこから今までとは違う世界が見えてくる」。  
縁あって今の世に生かされている私たち、決してあせらなくても良いです。一番になる必要はありません。1回限り人生です。いろいろな人生の歩き方があります。決して速く歩かなくても良いです。ゆっくりでゆっくりで良いのです。スローでよいです。その代わり1%だけでよいです。人のために汗を流して進んでください。そうすれば、みなさんの人生はさらに開けてきます。

 式の開始前に黙祷をさせていただきましたように、今東日本で起きた大震災で3万名もの死者と行方不明になっており、現在も多くの方が家を失い避難されています。宣真高校では、生徒会が中心になって、建学の精神でもある「他者を思いやる精神」で募金活動をしております。宣真高校では「自分が一人で生きているのではなく」、「共に手を取り合い、支えあい、互いに生かされている」の精神で学校生活を送っています。苦しんでいる人がいたら、助けを求めている人がいたら、積極的に手を差し伸べる生徒であってあって欲しいと思っています。校門前で募金をしておりますので、ぜひ義捐金をお願いします。

 最後になりましたが、保護者のみな様、我々教職員一同は生徒を愛し、宣真高校に愛着を持ち、宣真高等学校で教育することに誇りを持って頑張っています。ご安心ください。
 しかし、教育は学校だけでできるものではありません。ご家庭がなすべきことは、そのご家庭の方針を貫いていただきたいと存じます。これからの時代に生きる子供達の将来を豊かなものとするために、双方がその役割をきちんと認識し、協力し合って参りたいと考えております。義務教育とは異なる高等学校の立場、さらには、学校の教育方針を深くご理解していただき、学校が安心して意欲的・積極的に生徒の教育に専念できますよう、ご支援・ご協力していただきますようお願い申し上げます。

 本日はご多忙の中、ご臨席賜りました磯村こずえ保護者会 会長様を始めとする保護者会の役員のみなさま様方、本当に有り難うございました。今後とも本校発展のためにご指導ご鞭撻いただくと共にご協力ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

以上を持ちまして第66期生入学式の式辞といたします。


平成23年4月9日
校 長 河村 繁


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2011年04月11日

一学期始業式式辞

平成22年一学期始業式

 寒さの戻りで遅れていた桜の開花が、みなさんの始業式を待っていてくれたかのように、一斉に咲き始めました。いよいよ春本番の新学期です。桜が咲き誇る今日、みなさんが元気に、新学期のスタートを切ってくれ、こんなに嬉しいことはありません。

 今日は以下の三点についてお話をします。「@決して一人ではない」「A新入生に『相手を思いやる心』を伝えよう。」「B上級生として勇気を出して明日に向かって挑戦しよう。」

@決して一人ではない
 3学期の終業式でも申し上げましたように、東日本大震災が起きて一ヶ月になろうとしておりますが、16万人にも及ぶ人が避難生活をしており、死者・行方不明の人が3万人に迫ろうとしております。本校でも生徒会が中心になり募金活動をしております。世界中が日本を支援しょうと大規模な支援をしてくれます。米国は「友達作戦」と称して、行方不明者を数百機の飛行機を飛ばして探してくれました。
 私は、私は今回ほど一人ぼっちではない、社会は一つである、世界は一つであると考えたことはありませんでした。こんなにも世界の人たちが募金活動をして支えてくれる姿を見て、外国の災害に時には無関心であったことを恥じました。中国の地震、インドネシャでの津波などに募金をしなかったことを恥じました。
 本校は、相手を思いやるお大師様の精神を、建学の精神の根幹の一つにしております。みなさんは、相手を思いやる心を十分にもっております。みなさんのお小遣いの1%で結構です。募金をしましょう。助け合い、助けられる、支え合いの社会です。みなさんは一人ぼっちではありません。みんなで、共に支えあいながら今を生きているのです。互いに分かち合いをしていきましょう。

A新入生に『相手を思いやる心』を伝えよう。
 明日66期生が入学してきます。みなさんの日頃の活躍が社会から高い評価を受けており、数多くある高校の中から多くの受験生が本校を第一希望と選んでくれました。今年は、定員280名の内、266名のみなさんが宣真高校を専頑として入学してきます。入学者としては、定員を17名を超える297名となります。他校を受験しないで宣真を専願とする人が、昨年よりも大幅に増えました。これは宣真高校の皆さんの頑張りがあるからです。多くの志願者が宣真高校を選んでくださったことに大変喜びと、誇りを持ちました。
 新入生は期待と不安を一杯持ってきます。みなさんは新学期から先輩となります。みなさんも宣真に入学した時不安が一杯あったと思います。苦しくなったとき、迷いが出てきたとき、上級生のちょっとした配慮、優しさで救われたこともあったと思います。どうか先輩として新入生がスムースに宣真高校でスタートできるように導き、支えてあげてください。
 新入生が高校生活を充実するためには、本校の長い歴史と伝統にみなさんが誇りを持ち、その気持ちを新入生に堂々と説明できることが大切です。本校の建学の精神の一つは「思いやりの精神を持つ、健康で、明るく、優しい女性を育成する」ことです。この精神で新入生のみなさんに接してください。
 高校生活は学習活動だけでなく部活動もとても大切です。少しでも多くの新入生のみなさんが部活動を楽しんでできるように優しく、丁寧に導いてあげてください。新入生のみなさんが有意義に宣真高校の3年間を送れるかどうかは先輩のみなさんの力に掛かっています。
 さらに、宣真高校の誇りはみなさんの挨拶です。いつも礼儀正しく挨拶してくれるみなさんは、宣真高校の誇りであり、私の誇りでもあります。これをぜひ新入生に引き継いでください。それには、みなさんがさらに宣真高校に誇りを持ち、挨拶をすることが大切です。互いに尊重しあい挨拶ができる宣真高校はすばらしい学校です。そんな素晴らしさを新入生に伝えてください。

B上級生として勇気を出して明日に向かって挑戦しよう。
 みなさんは、今日から上級生となります。多く生徒のみなさんはクラスと担任も代わると思います。全てが新しくなる4月です。新学期は自分を変えるチャンスです。何事にも挑戦してください。失敗をしても良いのです。失敗をしたらやり直せばいいのです。失敗をしたから成功をしたとよく言われます。
 宣真の先生は生徒のみなさんを支えてくれます。大切なことは挑戦することです。新学期を機会に、安心して新たなる挑戦をしてください。明日に向かって挑戦する人は、目が輝き生き生きとしています。宣真の生徒のみなさんには女性として品があると高く評価してくださります。それは未来に向かって挑戦する心があるからです。そんな生徒のみなさんのいる宣真高校は私の誇りです。
最後になりましたが、次のお願いをみなさんにいたします。

C三年、二年生のみなさんへ
 最上級生になる三年生のみなさん、自分の進路について考え、決断をしなくてはならなりません。みなさんの進路はみなさん自身が奪い取るのです。天から降ってくるのではありません。努力して進路を奪い取ってください。みなさんが頑張っている以上に、他のみなさんも頑張っていることを忘れないでください。又、決めた目標は、自分の気持ちに嘘をつかず最後まで諦めないでやり遂げてください。
 二年生のみなさんは、これからは学校の中心になります。失敗を恐れないで学習に部活動にチャレンジしてください。悔いのない宣真での高校生活を送ってください。みなさんの活躍を大いに期待いたします。

D今まで集中冷暖房でしたが、この4月から各教室個別の冷暖房に切り替えました。できるだけ節電をして、発電所で使う石油を減らし被災地に回そう。

Eみなさんへのお願いがあります。四国巡拝に参加してください。全国のどこの学校にもない学校の行事です。同行するものとのふれあい、四国の霊場への参加をすることで、はみなさんは一人ではないことを知ることができます。校長の私も参加してみなさんとの触れ合いを深めたいと思っております。

平成23年4月8日
宣真高等学校校長  河 村  繁
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2011年03月23日

平成23年度終業式式辞

平成23年3月22日 
平成23年度三学期終業式
校長  河村 繁
 
(1)東北関東大震災について
 先ほど黙祷をしましたように、東北地方で巨大地震と津波が起き、多くの人が亡くなりました。冥福をお祈りしたいと思います。みなさんはこの大災害に対して決して無関心であってはなりまん。この社会で共に支えあいながら生きている人たちのかけがえのない命がなくなったのです。生徒のみなさんは、この現実をしっかりと知らなくてはいけません。そのためにも、この巨大地震について少し時間をかけてお話をします。

 死者、行不明者は、阪神淡路大震災の6434人を大幅に超える二万名以上にもなると言われています。又地震の規模は阪神淡路大震災の1480倍以上もの大きさで、一万年に一回も起こりえない大きなものでした。世界で歴代四番目と言われています。

 この地震では多くの園児、小学生、中学生、そしてみなさんと同じ高校生が津波に飲み込まれ、大切な命がなくなりました。「看護士になりたい」「幼稚園の先生になりたい」とみんな希望に夢が膨らんでいたことと思います。亡くなられた本人もとても悔しいことと思います。もっと生きたかったと思ったことでしょう。ご家族のみなさんの無念さはいかばかりだったでしょうか。本当に悲しいことです。私は、辛くてテレビの報道を見ることができなくなりました。

 地震や津波の被害だけでなく、福島第一原子力発電所の放射能漏れが今大きな問題になっております。放射能は目に見えませんので、心配になりますが、過度に不安感を持つ必要はありません。生きて行く上で大切なことは事実をしっかりと認識し理解することです。それがみなさんの命を守ることになります。

 問題になっているのは、使用済みの核燃料棒のことです。使用済みの核燃料棒は熱を出し続けています。その熱の発生を水でコントロールしています。水は熱により蒸発しますので、時々水しなくてはなりません。しかし地震と津波で電気が通じなくなり、水の注入ができなくなっているのです。水がなくなると核燃料棒が高熱になり溶けてきます。溶けた核燃料棒は空中に飛散し、風に乗って拡散します。その飛散した微粒子に放射能が付着しているのです。核燃料棒が高熱で飛散するのを防ぐために、多くの作業員が放射能を浴びながらも水を注入しているのです。テレビに消防自動車が必死になって水を注入している映像が見られるのはそのためです。国は原子力発電所から30キロ圏内の人は避難するよう指導をしています。自分の家を捨てて数10万もの住民が現在避難しています。多くの人が厳しい生活をしているのです。このことをみなさんは知っておいてください。
 
(2)支えあう大切さを学びました
 今回の東北関東大震災の被害者に対して、国民が一つになり義捐金を出しています。ユニクロの柳井社長の10億円、野球の一郎選手の一億円を始めとして、多くの方が義捐金を供出しております。温かい気持ちに感動しました。みんな支え合っているのです。

 日本人だけでなく、アメリカのオバマ大統領もアメリカの日本大使館に慰問の記帳をされました。「アメリカは日本と共にある」とオバマ大統領は日本を激励しました。中国のマスコミは「日本人は礼儀正しく整然としている」「中国は50年後でも実現できない」「我々は学ぶべきだ」、韓国の大統領は「人々が極限状況の中で水と食料を分け合っている支え合いの日本社会は韓国の教訓となる」と述べています。

 さらに英国の新聞は、日本語で「頑張れ日本」と大きな見出しが出ました。多くの選抜大会も中止になりました。自分のことだけでなく、社会のために力を出すことはとても美しいです。そんな美しさを私は宣真のみなさんと共有したいと思っております。このような支え合いの気持ちが社会の中で失わずに今生き続けていることがとても嬉しいです。困っている人を助ける。友達の気持ちになることの大切さを、今こそ思ったことはありません。

(3)支えあう社会をつくろう。
 私達の多くは、この日本に生まれ、この日本の中で育ち、生きていき、そして人生を終えていきます。生きて行く上で一番大切なことは、与えられた命を、少しでも長く守り続けることです。そのためには、みんなで協力し合い、互いに支えあうことが大切です。自分ひとりさえが良かったらよいとの考えは宣真のみなさんは持っていないと思います。 この未曾有の大震災を目の当たりにして、支えあうことの大切さをみなさんと共に学びたいと思います。

(4)義捐金を送ろう
 私たちは何かをしなくてはなりません。東北では凍える雪の寒さの中で被災者が今震えています。私たちは行動しなくてはなりません。ボランティアで行くことも必要ですが、今は現地に行くことができません。今私たちにできることは、義捐金を送ることです。みなさんの一日に使うお小遣いでよいです。義捐金を出そう。生徒会が中心になって募集します。私たちはかけがえのない命を大切にしなくてはなりません。みんなで支えあっていかなくてはなりません。みんなでたくさんの義捐金を集めて、今悲惨な状態にある人たちに希望を与えましょう。これが宣真高校の精神なのです。お大師様と歩いている私たちの心を地震で被害のあった人たちに義捐金で示したいと思います。

(5)新入生を温かく迎えよう
 最後になりましたが、4月には新入生が入学してきます。礼儀正しい、相手を思いやる精神を持っているみなさんは、新入生を温かく迎え、助け合いの精神で、宣真の仲間として受け入れてくれることと思います。そのような温かい心の生徒のみなさんは、私の誇りです。
posted by sgh6 at 12:44| お知らせ

2011年03月01日

第63回 宣真高等学校卒業証書授与式 式辞

 第63期生の卒業生、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。
 本日は第63回の卒業証書授与式を高野山真言宗管長金剛峯寺座主 松長有慶ご名代 倉岡弘叔(こうしゅく)様ご臨席の下、ご来賓として、多くの池田市議会議員様、地元の銀行の常務取締役様、店長様、池田、箕面、豊中市を始めとする豊野地域の中学校長様、同窓会顧問様、同窓会長様をはじめとする同窓会役員の皆様、保護者会長様を始めとする保護者会の役員の皆様、そして教職員、在校生など、多くの方々の参列の下でただいま第63期生、262名の皆さんに卒業証書を授与いたしました。卒業生の皆様は新しい門出を迎え希望で夢を膨らましておられることでしょう。心からお祝い申し上げます。
 卒業される皆さんが、厳しい社会情勢が続く中、さまざまな困難や試練を乗り越えて,今日の卒業の日を迎えるに至った努力に対し,心から敬意を表し,その努力をたたえたいと思います。皆さんには、苦楽をともにした友人,先輩や後輩,担任の先生、出身中学の先生を始めとする方々や保護者の方々の暖かい支えがあったことを決して忘れないで下さい。宣真高校で得た、支え合いの人間関係、クラスの仲間との交流は,皆さんのこれからの人生で大きな支えとなることと思います。
 三年前の桜の咲き誇る4月、みなさんは、晴れて宣真高校生になる喜びの中、期待と不安を持ちながら宣真高校の門をくぐりました。あれから3年、もう別れのとき、卒業の日がやってきました。
 中学までは共学、女子高校でうまくやっていけるだろうか、友達ができるだろうか、担任の先生はどんな先生だろうかと、いろいろな不安を持ちながらも、6月の宿坊での1泊の高野山参拝、合唱コンクールを終え、少しずつですが友達もできました。そして待ちに待った夏休み、2学期が始まれば、体育祭の準備でした。悩みに悩んだ揃いのTシャツのデザイン、そしてまとまりに苦労した体育祭と文化祭。時には、どうしてみんなが協力してくれないのかと、担任に不満をぶつけたこともあった、すべてが始めてのことばかりの1年生がアッという間に過ぎました。2年になったら修学旅行で一色、沖縄、台湾、フランスからの選択でした。友達はどこに行くかで悩みました。お金のことも気になりました。家庭に迷惑をかけたくないとの気持ちになりました。思いもがけない新型インフルエンザで最後まで出発できるかどうか不安でしたが、修学旅行先では今まで知らなかった多くの人と仲良くなり、楽しい語らいができました。修学旅行がこんなにも楽しいなんて、始めて知りました。3年では進路のことで悩みました。自分の人生、先に決まった人のことは気にすることはないと思いつつも、友達の進路については大いに気になりました。「人生は長い 慌てることはない。スローでもいいんだ」との先生の一声にどれだけ救われたことか。友達のことで悩んだ日々、部活動での辛さ、先生に叱られたこと、ほめられたこと、毎日が新しい発見でした。3年間を終わってみればいい思い出ばかり。校長の私は、そんなみなさんの3年間をじっと見守ってきました。校長として「宣真の3年間でよかった」とのみなさんの声に、宣真の校長であることに誇りを持ちました。
 みなさんと共に過ごした3年間、私は本校の大切な建学の精神の一つとして「相手を思いやる精神」の大切さを訴えてきました。今、宣真高校は地域から、卒業生するみなさんの礼儀正しさに高い評価を受けております。それはみなさんに「相手を思いやる精神」があるからです。「相手を思いやる精神」は、人と人とを断つことのできない絆として結び付けます。みなさんは宣真の三年間で、宣真の仲間として強い絆で結びつきました。
 お大師さまは、生きとして生けるものが互いに調和しあい、生かしあう中でこそ、命が輝くと述べておられます。みなさんは、1人で生きているのではありません。家族に支えられ、友達に支えられ、自然の恵みの中で生かされているのです。宣真に、宣真の仲間に支えられて、生かされ、生きているのです。目に見えない強い絆でみなさんは、宣真と結びついているのです。宣真に入学して、宣真の3年間で作り上げられた絆はもう誰も断つことはできません。みなさんは、卒業後も宣真に守られ生かされるのです。宣真はみなさんの心の故郷(ふるさと)です。宣真に生かされているみなさんは、心のふるさとの宣真にいつでも戻ってきてください。心を打ち明けに来てください。
 創立90年を終えた宣真は、昨年創立百周年に向けて新たなるスタートを切りました。宣真は、これから百年、2百年、いやそれ以上にわたり、いつまでもこの地でみなさんを見守り続けます。安心して宣真を旅立ってください。みなさんの旅たちを心から祝福いたします。
 式辞を終わるに当たって、長野県の諏訪中央病院の鎌田名誉院長の言葉を贈ります。「1%だけでよい。99%を自分のために。残りの1%を人のために汗を流してください。何かの形で必ず自分のところに戻ってきます。1%分他人のことに気遣える人は、百%自分のためだけに生きている人より充実した人生を送ることができます。自分にとって本当に大切なものを『あきらめない』ためにも、自分にこだわりすぎず、肩の力を抜こう。余分なものをあきらめる覚悟と、1%を人のために使う気持ちを持とう。そこから今までとは違う世界が見えてきます。」  
 縁あって今の世に生かされている私たち、決してあせらなくても良いです。一番になる必要はありません。一回限りの人生です。いろいろな人生の歩き方があります。決して速く歩かなくても良いです。ゆっくりと、スローでよいです。その代わり1%だけでよいです。人のために汗を流して進んでください。そうすれば、みなさんの人生はさらに開け、充実します。
 なお、皆さんは卒業後、本校の宣真学園の同窓会に入ります。今日から皆さんは90年の輝かしい歴史を持つ同窓会の一員となります。宣真高校の卒業生であることに誇りを持ち、社会で胸を張って堂々と活躍をしてください。
 満開の桜の中を真新しい制服に包まれた始めて通学した新入生の春、雨そして雨の梅雨、うだるような猛暑の夏、そして銀杏の落ち葉を踏みしめて登校した秋、一面真っ白な雪の凍えるような寒さの冬、豊かな自然の中で3年間が過ぎました。みなさんは今、新たなる一歩を踏み出しました。通いなれた本校を今、去ろうとしております。皆さんの旅たちを祝福いたします。
 みなさんに一言お願いがあります。3年間みなさんをずっと見守ってくださった南庭のお大師様にお礼の合掌をして、宣真を後にしてください。自分ひとりでは解決できず、誰かに支えて欲しいと思う辛い気持ちになったとき、本校のお大師様の前で合掌したことを思い出してください。みなさんの心の支えになると思います。
 最後になりましたが、保護者の皆様方に一言お礼を申し上げます。保護者の皆様には、温かいご配慮、ご苦労のかいあって、お子様がこのように立派に成長されて卒業されますことに敬意を表し、心からお祝いを申し上げますと共に、この間本校に対して賜りました格別のご理解、ご援助につきましてここに改めて厚く御礼申し上げます。有難うございました。
 卒業される皆様のご多幸と素晴らしい飛躍を祈念し、私のはなむけの言葉とします。
平成23年3月1日
宣真学園 宣真高等学校 
校長 河村 繁

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2011年02月11日

宣真高校を受験されたみなさんへ

〜平成23年度選抜試験が終わりました〜
宣真高等学校 河村繁

 平成23年度選抜試験が2月10日(木)に終わりました。寒波の襲来による寒い朝でしたが、7時半ごろから続々と受験生が緊張な面持ちで登校してきました。インフルエンザ等を心配しましたが、一人の欠席もなく志願者607人全員が受験いたしました。
 今年も、朝早くから中学の先生や保護者、塾関係者などが正門前に立ち、受験生に励ましの応援をされておられました。心温まる風景でした。受験会場での付き添い希望の方には応接室を用意いたしました。受験生を支えてくださる温かい気持ちに感謝をいたしました。付き添いのみなさま、ご苦労様でした。
 選抜試験当日は、本校の教職員や宣真高校生の補助員だけでなく、校長の私も先頭に立ち、緊張気味の受験生のみなさんを正門で迎えました。
 正門での「おはようございます」「入学試験がんばってくださいね」の学校側の声かけに、受験生のみなさんは、気恥ずかしそうな表情を見せながらも「有り難うございます」「頑張ります」と明るく応えてくれました。まるで、もう宣真高校の生徒になったような礼儀正しい姿勢に喜びを感じました。
 入試説明会に来てくれた受験生の多くが本校を受験してくれました。入試説明会での見慣れた懐かしい顔を発見して、校長の私の「頑張ってくださいね」の激励の声が一段と大きくなってしまいました。
 国語から始まった試験、専願の受験生には面接と、滞りなく終わりました。面接は5人ずつの集団で実施。受験生のみなさんは緊張した面持ちで面接会場に入っていきました。面接が終わった後は、ホッとした表情で「緊張をしましたが、ちゃんと答えることができました」「始めての経験で戸惑いました」と話してくれました。
 正門で受験生のみなさんに「入学試験ご苦労様でした」「気をつけてお帰りください」との校長を始めとする教職員の挨拶に、清々しく晴れ晴れとした大きな声で「有り難うございました」と応え、受験生のみなさんは、「宣真高校」を後にしました。 
 どの受験生のみなさんも「相手を思いやる優しい心の持ち主」ばかりでした。「全員が合格して、宣真高校生になって欲しい」と思いました。
 宣真高校を志願校に選んでくれた受験生のみなさんに感謝すると共に、三年後の卒業時に「宣真高校で三年間学ぶことができとても幸せでした」「”校長先生”有り難うございました」と言っていただけるよう、間違いのないしっかりとした教育をして行くことを教職員全員であらためて誓いました。
 私たち宣真高校の教職員と在校生は、合格者のみなさんが「相手を思いやる精神」で、伸び伸びとした学校生活を送り、青春を謳歌して欲しいと思っております。桜が満開の4月、宣真高校の新しい制服に包まれた合格者のみなさんの入学を心待ちしております。
 なお合否につきましては、入試の翌日の2月11日(金)の夕方に速達で発送致します。電話による問い合わせにはお答えしておりません。
posted by sgh6 at 20:00| メッセージ

2011年02月08日

卒業するみなさんへ

平成23年2月8日
校長  河村 繁


 卒業するみなさんは、三年間私たちと共に宣真の地で学校生活を送りました。卒業生のみなさんは、この宣真の地で学んだことは何だったでしょうか。学校の授業では、数学、英語、社会、看護、保育、芸術などたくさん上げられることと思います。私は、みなさんが宣真で学んだものは、相手を思いやる心だと思います。みなさんは、この相手を思いやる心を学びました。

 宣真高校は、今年90年の節目を迎え、新たなる100年に向けてスタートいたしました。創立以来90年間、この荘園の地で学校の営みをしてきました。少子化や不況で大学に吸収されたり、廃校になったりする学校も多くある中で、宣真高校は90周年を迎えることができました。とても嬉しいです。激しい時代の波に翻弄されながらも、宣真高校は確固とした地盤を北摂の地に築けたのは、本校の建学の精神の一つである「相手を思いやる精神(慈悲の精神)」が本校の教育に根付き、地域から信頼されてきたからです。私は人の価値を決めるものはなんだろうかといつも考えます。ある人は、「学歴」だ、ある人は「お金」だ、いや「地位」だ、「見栄え」だ、といいます。しかし、私は人の価値を決めるのは、その人の持っている「心の豊かさ」だと思います。「心の豊かさ」はその人の行動の中で見えてきます。「心豊かな人」は、相手への思いやりがあります。困っている人を助け、相手に敬意を払います。それは礼儀となって表れます。心が狭かったら礼儀は十分にできません。みなさんが日ごろ挨拶がしっかりとできるのも「相手を思いやる心」があるからです。

 みなさんは宣真高校で礼儀を学びました。私は、2年生の選択授業の「カラー&ライフ」を担当してきました。外部から毎年大学や専門学校の先生をお呼びして授業をしてもらっています。講義をしてくださる先生は、宣真の生徒は礼儀正しく、女性として品があるとおっしゃいます。「こんな礼儀正しい生徒は始めてです」ともおっしゃいます。宣真高校の日ごろの教育が高く評価されたことにとても喜びを感じます。

 卒業しても、本校の建学の精神である「思いやりの精神」を持ち続けてください。挨拶を始めとする礼儀正しさは「思いやりの精神」が根幹です。この精神を持っている人は、必ず社会から高く評価されます。「宣真高校で高校生活が送れてとても良かった」「校長先生ありがとうございました」と1月の末の昼休みに校長室に遊びに来た生徒のみなさんが礼儀正しく話してくれました。その礼儀正しさに感動いたしました。こんなに立派に育った生徒のみなさんに私の方から「ありがとうございます」とお礼を申し上げます。

 最後に、宣真高校の先生はお大師様と共に、みなさんが卒業してもいつまでも見守っております。安心して毎日を送ってください。嬉しい時には報告を、悲しい時には助けを求めに来てください。宣真高校の先生は、卒業生のみなさんと共に喜び、悲しみ、慈しみ、そして支えていきます。優しい生徒、面倒見の良い先生、職員の宣真高校です。もうすぐ卒業です。三年間通いなれた宣真の道を通るのも終わりです。卒業の時は、お世話になった方に、「有り難うございました」とお礼を言いましょう。


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2011年01月12日

三学期始業式式辞

平成23年1月7日
校長  河 村  繁

今日は「夢」を持とうについて話をします。

 今日は、幼稚園児が大きな声で「あけましておめでとうございます」と挨拶をしてくれました。新年のはじめに、みんなで今年一年への思いを込めて挨拶ができることはとても素晴らしいことだと思います。みなさんも幼稚園児に負けない大きな声で新年の挨拶をいたしましょう。

あけましておめでとうございます。今年も宜しくおねがいします。

 平成23年の新しい年を迎えましたが、日本の経済は元気が回復しておりません。社会の動きに大きな影響を与える元日の新聞の社説は「元気を出そう」「決して日本はダメになっていない」と私たちを激励するものでした。つまり今の停滞気味な社会を元気にするために、みんなで「元気な社会」をつくろう国民に訴えていました。
 社会は日々変化しています。今までどおりしていたら楽ですので、多くの人は、今までどおりのことをしようとします。そんなことをしていたら、猛烈な勢いで変革している中国や韓国を始めとする世界に日本は遅れてしまうと、元日の新聞は訴えていました。私もみなさんに、「昨年とは少しでもよいから、自分を変えてみよう」と訴えたいと思います。
 二学期の終業式の式辞で「年賀状を出そう」と話をしました。みなさんは、年賀状を出すだけでなく、もらった人に返事を書きましたか。お金と時間を使って、年賀状を出してくださったのです。出してくださった方に、自筆で返事を書くのは大切な礼儀です。印刷だけの返事は心がこもっていません。失礼なことです。自筆で丁寧に挨拶を書くのが礼儀です。それだけで50円の年賀状が100円にも、1000円もの価値になります。年賀状をもらいながらお礼の返事を出さなかったら、マイナスの評価になります。小さなことだと思う人もいるかも知れませんが、社会で生きていくためにはそれだけの心遣いが必要です。もちろんみなさんは、ご存知のことと思います。
 わたしも、たくさんの年賀状をいただきました。大半は教え子からです。辛い年賀状もありました。その中には「癌になり治療に専念しています」との年賀状がありました。一生懸命に病気と闘っている教え子への返事に悩みました。すぐには返事を書けませんでした。数日どう書いたらよいかに悩みました。「頑張れ」ではなく、「いつも見守っていますので安心してください」と書きました。
 一方、こんな嬉しい年賀状もありました。「先生 看護士になりました。」との男性からの年賀状です。私は差出人の名前から顔が思い出せませんでした。そのはずです、はじめて教師になり担任をした生徒からでした。もう46歳になります。それまで音信不通でした。とても嬉しかったです。高校卒業後30数以上たった人ですが、担任の私の名前を覚えていてくれて、就職を知らせてくれたことがとても嬉しかったです。今までの彼の人生を私は知ることもできません。しかしいろいろなことがあっただろうと思います。年齢が高くなってもチャレンジしてくれることがとても嬉しかったです。この年賀状を読み教師をしていた良かったと率直に嬉しかったです。
 彼は「夢」を持ち続けたのだと思います。ノーベル賞を受賞したアメリカパデイュー大学の根岸英一特別教授は「夢」をもつことの大切さを繰り返し語っておられました。根岸教授は、恩師のブラン博士の「永遠の楽観主義を持ち、夢を追って」の言葉に影響を受けて、ノーベル化学賞を受賞しました。
 私は、みなさんへの新年に送る言葉として、「悲観することはない。夢を持とう」を贈ります。先ほどお話をしましたが、46 歳まで看護士になる夢をもって看護士になった人がいるのです。彼は年賀状の中で、さらにこのように答えております。結婚もし、子どもも授かりました、と。夢があればこそ、実現するのです。
 宣真高校で学び、宣真高校をみなさんは巣立って行きます。卒業しても、担任の先生や、支えていただいた方には、それぞれの人生の節目で報告をしてください。みんなさんに係わってきた方は、「みなさんはどうしているのだろうか」と、いつも見守っていらっしゃいます。みなさんは、多くの方に支えられているのですよ。「慈悲」の心を建学の精神としている本校は、みなさんの夢がかなうように今年も一生懸命に支えていきます。安心してください。みなさんは支えあい、支えられる宣真の仲間です。
 ところで、ひとつみなさんにお知らせをしたいことがあります。新年から冷暖房の更新の工事をします。本校には伊丹空港の騒音対策として国に30年以上前に設置していただいた全館冷暖房が設置されていますが、老朽化が進んでいます。昨年の猛暑の夏には、冷房が聞きにくいとの生徒のみなさんからの苦情が多くありました。全館の冷暖房は効率がとても悪いので、各クラスごとの個別の冷暖房を暑くなるまでに設置します。
 最後になりましたが、元日の朝日新聞の声の欄に以下の投書がありました。私の「笑顔を生むバテイシェを目指す」というタイトルです。それを読んで私の三学期始業式の式辞とします。
posted by sgh6 at 17:02| 式辞

2011年01月05日

2学期終業式式辞

平成22年度 2学期終業式
                                 平成21年12月22日
今日は「今年の漢字」「創立90周年について」「修学旅行で嬉しかったこと」「学校見学会について」「年賀状は人間関係をつくるチャンス」について話をします。

(1)今年の漢字
 日本漢字能力検定協会が毎年募集している今年の漢字が新しいを意味する「暑」と決まりました。二位は「中」、三位は「不」、四位は「乱」、五位は「異」、六位以後は「固」「高」「嵐」「熱」「変」です。
 生徒のみなさんは、どんな漢字で今年を表しますか。大阪府の橋本知事は固まるの「固」だといいます。大阪市の平松市長は「乱」であると言います。今年は例年にない猛暑日の連続となり、熱中症が続出し、亡くなる人も例年以上に沢山でました。応募者の中には、異常な暑さを表す「異」や「熱」の漢字を選んだ人もたくさんおりました。それだけに、今年は異常気象の一年間でした。
 みなさんのこの一年間はどんな漢字で表される一年間であったでしょうか。社会にあっては、
私学の授業料の無償化、政治の混迷、日本の衰退など今年も激動の時代でしたが、宣真にあっては、みなさんの礼儀正さがさらに高く評価された年でもありました。宣真高校の生徒のみなさんは、立ち止まって礼儀する学校と地元の中学では有名になっております。礼儀が行き届いている学校として高い評価を受けています。私は、今年の宣真高校を一文字の漢字で表すと「礼」だと思っています。部活道のみなさんが、下校時に正門で「有り難うございました」と挨拶して帰宅する姿はまさに「礼に始まり礼に終わる」学校です。生徒のみなさんの心の美しさを感じます。女性としての品格を感じます。とても嬉しいです。

(2)創立90周年について
 創立90周年式典が11月15日にありました。当日は真言宗高野山金剛峰寺の松長有慶管長様を始めとする方々がご臨席してくださいました。松長有慶管長様は日本の仏教の全体を担っておられる方で、日本国内だけでなく、世界を又に掛けてご活躍されておられ、新聞にもよく登場されます。めったにお会いすることができない方が本校のためにいらっしゃいました。生徒のみなさんの礼儀正しい姿に感動されて帰られました。本校は北摂地域の女子高校として輝かしい歴史を持ち、この池田市の地で社会から尊敬されていることにとても高い評価を持って帰られました。これは先生方や同窓会の方々のだけでなく、生徒の皆さんの活躍のお蔭です。
 式典に向けて、ある部の多くの生徒のみなさんが前日の日曜日にボランティアで準備をしてくれました。廊下の清掃から講堂、お客様の控え室の応接室、校長室や理事室などを清掃してくれました。試合のための練習をしたい中、学校のために奉仕の精神で清掃してくれる姿に、私はとても感動をしました。学校のため、来客の方が喜んでくださるように美しくしてお迎えしようとするその美しい心は素晴しいものです。私は多くの学校で校長をしてきましたが、こんな素晴しい生徒の在籍している学校は知りません。 
 記念式典の前日の日曜日に、部活動を犠牲にして、清掃をしてくれる生徒がいる学校が宣真高校だということを、みなさはぜひ知ってほしいと思います。

(3)修学旅行で嬉しかったこと
 今年の二年生は、この12月の初旬にフランス、台湾、沖縄コースで行ってきました。私は昨年に引き続き、参加人数の一番多かった台湾コースに同行しました。
 どのコースも飛行機を利用しました。他の学校で勤務している時は、生徒のみなさんが飛行機の中で歩き回り、ひどい場合は座席を飛び越えて移動したり、大声で叫ぶなどして他の乗客の方に大きな迷惑をかけ、客室乗務員の方にお叱りをうけたこともありました。昨年も台湾に生徒のみなさんと同行しましたが、今年も昨年と同様にとても礼儀正しく感動しました。だれ一人集合時間に遅れることなく、整然として集団行動ができました。搭乗したキャセイ航空のスチューワーデスさんから、こんな礼儀正しい学校は初めてですとお褒めの言葉をいただきました。
 修学旅行でみなさんに感じたことは、「挨拶」「時間」についてでした。学校でみなさんが礼儀正しく挨拶できているように、修学旅行でも挨拶がしっかりとできておりました。みなさんに品格を感じました。又時間も一人も遅れることなくスムースに行動がとれました。旅先での「挨拶」「時間」は、人が生きていく上でとても大切なことです。勉強がどんなにできても、どんなにスポーツができても礼儀ができず、時間が守れなかったら評価は地に墜ちます。宣真のみなさんはどちらも十分にできました。本当に嬉しいことです。

(4)学校見学会について
 みなさんの後輩に入学してもらうための、「学校説明会」を12月の初旬に実施しました。来年はどんな人が入学してくれるかは気になると思います。生徒のみなさんの努力により宣真高校は年々高い評価になっております。公立高校の授業料の無償化や共学志向でどの私立の女子高校も学校説明会への参加者が減りがちですが、宣真高校では例年以上の多くの受験生が参加してくれました。今年は南は大阪府の高石市、北は兵庫県の三田市、高槻の島本町、さらには神戸市からも受験生が駆けつけてくれました。多くの地域から本校を目指してくれる人が増えてきたことを喜んでいます。実はそれ以上うれしいことは、いつも朝正門の前を通る地元の中学校の生徒さんが来てくれたことです。地元の方は宣真のことを良く知っております。地元の方の評価がなかったら地元の方は学校見学会にはやってきません。宣真高校周辺の学校の志願者が増えていることが、とても嬉しいです。
 少しでも志願者が増えるようみなさんの出身中学の後輩に宣真高校への受験を勧めて下さい。
みなさんは、宣真高校を盛り上げる大切な人です。学校を創り上げていくのは決して先生だけではありません。生徒のみなさんひとり一人が宣真高校を次の時代に引き継いで欲しいと思っています。生徒のみなさんが創り上げる学校です。宣真高校はそんな学校です。よろしくお願いいたします。生徒のみなさん、そして教職員が手を取り合い、一丸となって学校を盛り上げ、一人でも多くの志願者を増やしましょう。
 学校見学会では参加者のみなさんにアンケートをお願いしました。参加者の宣真高校の印象はとても大切で、宣真高校が中学からどのように評価されているかを知ることは大切なことです。そのアンケートの中の多くは「生徒のみなさんが礼儀正しい」「優しい」「挨拶をしっかりとしてくださりとても嬉しい」「生徒のみなさんに女性としての品がある」などと書かれておりました。生徒のみなさんの礼儀正しさが、社会の宣真高校の評価になっていることがよく分かりました。

(5) 年賀状は人間関係をつくるチャンス  
 あと10日もすれば新しい年、平成23年がやってきます。みなさんの中には、年賀状を出す人も多いと思います。最近は、メールですませる人も多いと聞きますが、私は自筆の年賀状で新年の祝いをすることはとても大切なことと思っています。手紙や葉書で一字一字力を込めて、あて先の方の顔を思い浮かべながら文字を書くことは、自分を見詰め、相手を思いやることにつながります。直接お話ができない人でも、年賀状を出すことで人間関係ができます。人との関係は待っていてもやってきません。みなさんひとり一人が、一歩踏み出すことによって、人間関係はできます。年賀状は友達関係を深めるチャンスです。印刷だけの年賀状も多くあります。年賀状をもらっても返事を書かない人がいます。年賀状でその人が見えてきます。もしみなさんが年賀状を出す場合は、「元気ですか」「良いお年をお迎えください」「今年も頑張ろう」と一言でも良いから自筆を入れてください。それだけで温かみのある年賀状になります。自筆の文字は、本校の「慈愛」の精神である「相手を思いやる心」につながります。そんな温かい心がお互いの人間関係を豊にします。人と人とのつながりはこのような細やかな配慮から発展すると思っています。

 やがてやってくる、新しい年、みなさんは、一歩だけでよいですから、前に進んでください。宣真高校は、生徒のみなさんの前進を全力で支援いたします。生徒のみなさんの新しい世界が広がることを支援いたします。
 今日から短い冬休みに入りますが、新年早々の始業式に全員がこの講堂に元気で集まってください。では良いお年をお迎えください。

posted by sgh6 at 13:55| 式辞